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大阪商人の心得

2016年11月28日 [ 社長コラム ]


あっという間に今年のカレンダーの枚数もあと1枚になりました。
師走を前に準備万端さあ来い!といったところでしょうね。
今月は まいんど2016年10月号、文学作品で読み解く大阪商人の心得 について書きます。
近江商人や伊勢商人などとともに日本の商人を代表する大阪商人。その商いの神髄と言われるのが「算用」「才覚」「始末」です。算用は勘定や支払い、見積もりといったもの、才覚は機知や機転、発想、商才といったところ。始末はケチにあらず、私腹を肥やすためだけではなく、事業発展や社会貢献を目的としていることが少なくない。懐徳堂は大阪の町人によって創設された学問所、大阪八百八橋の大半は町人がかけた町橋です。

 "収支を計って身を慎み、知恵を絞るだけでは、ひとかどの商人とは呼べない。神仏に感謝する気持ちがあって初めて、真の大坂商人と呼べるのである。" 「銀ニ貫」髙田郁著

 大阪商人が算用、才覚、始末と同じように重んじているのが「信用」です。顧客や取引先、そして従業員からの信用は、しばしば「暖簾」(のれん)という言葉で表されます。

 "暖簾の信用と重みによって、人のできない苦労もでき、人のできない立派なこともできた人間だけが、暖簾を活かせていけるのだった。" 「暖簾」 山崎豊子著

 貧乏病に効く薬 長者丸 一、朝起き五両(朝の早起き) 一、家職二十両(本業に専念) 一、夜詰八両(夜なべ仕事に精を出す) 一、始末十両(倹約に励む) 一、達者七両(健康であること) 「日本永代蔵」 井原西鶴

本社のある大阪はNHKの朝ドラ、あさが来た、でも描かれていたように、かつて日本の経済の中心地でした。淀屋橋も中央公会堂も民間の寄進で作られたものです。ただ儲けるだけでなく、社会にお返しする。
ぱっとお金を出す、立派だと評判になってまた商売が繁盛する、この循環があったのです。
神仏に感謝する、社会に感謝する、お金の出口が、自分の儲けでなく、世のため人の為であること、利他は自利に戻ってきます。こうありたいものです。
「始末」は社会貢献に、神仏への感謝へ繋がるわけです。長者丸、皆さん作って飲んでみませんか。
心のお金持ちになれますよ。誰でもできそうな調合です。
朝起き、決心すればできます。家職、当社は54年間一意専心してきました。
夜詰、夜なべと言う言葉は最近聞かなくなりました。
法律が、コンプライアンスが、と世間では厳しく言われますが、仕事を5時で切り上げて遊びましょうと言う風潮は人間をスポイルしてダメにするための宇宙からの陰謀だと私は思います。
まんまと乗ってはいけません。5時に仕事を切り上げ、それから自分の勉強時間、見聞を拡げる時間、必死で自分に投資する時間の始まりです。
人生二度無し、今の時はどんなにお金を積み上げても戻りません。
自分を鍛える時間は、人生を仕事を豊かにしていき、まわりの仲間、家族そして自分が幸せになる近道です。
今月も有り難うございます。

日本電子工業株式会社 山之口良子


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