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キーエンスと東芝の違い

2021年12月15日 [ 社長コラム ]


今回は、11月16日、
日経新聞DeepInsight欄 キーエンスと東芝の違い、中山淳史氏
から書きます。
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東芝は会社3分割を発表し、業績の回復力が鈍い。
キーエンスは売上高に占める営業利益の比率が56%にも達し製造業では突出した存在だ。
同社の強さは自社製品をどこよりも高く売る仕組みを確立していること。
営業利益より粗利を重んじている点が強さの源泉では無いか。
粗利とは損益計算書上の売上総利益だ。4~9月期の売上高粗利率は83%になる。
原価10万円のセンサがあるとすると、キーエンスは顧客に50万円で買ってもらえることを意味する。
同業の大手メーカーの粗利率は、A社18%、B社45%、C社27%。
A社で考えると原価10万円の製品を12万円強でしか売れない計算だ。
東芝は26%、製品を13万円強で売っていることになり、キーエンスとの差は大きい。
キーエンス研究の大阪大学延岡教授は、
「制御機器も社会インフラも、生産財は機械の仕様だけでは付加価値は決まらない。
顧客企業や自治体、政府の利益をどれだけ増やしてあげられるかが大きい」と話す。
工業高校を出て一代でキーエンスを作り上げた滝崎名誉会長は
「付加価値(つまり粗利)が8割を下回る製品は売らない」と一貫して言い続けている。
前述の例で言えば、50万円には
「顧客の工場内で100万円相当のコスト削減効果を約束する」という前提条件が存在している。
その成果を「顧客とキーエンスで折半する」という発想なのだそうだ。
重要な役割を果たすのが営業マンだ。
顧客企業の工場にべったり張り付き、現場の困りごとや設備の稼働状況、
従業員の様子をくまなく見聞きして本社の商品企画部隊に上げる。
ニーズカードと呼ばれるそれらの情報は月に数千枚にも及ぶ。
企画部隊はそこから「これはいける」という提案を元に詳細な最終提案書を書く仕組みだ。
新製品の割合は常に7割以上。
「世界初」「他社が数年追いつけない」などの条件を満たす企画候補だけを商品化するので
競合は少なく値引きをせずに済む。
だが、より本質的に分析をするなら、同社の強みは
日々集まる顧客情報(してあげたら喜ばれることの具体例)と、
課題解決に関する自社の技術情報(してあげられることの具体例)の蓄積だ。
営業マンは常に知識の深さに磨きをかけ、顧客より優位に立つ状況を目指すことを求められる。
元キーエンスの高杉康成氏によれば、
キーエンスの思考法を要約すると16の象限に当てはめることが可能という。
顧客から見た付加価値(結果的にキーエンスの粗利)を
どう増やすかを考えるプロセスが浮かび上がるという。
キーエンスは群を抜く報酬の高さでも知られ、前期の平均年収は1,751万円だ。
人件費を費用と硬直的に考える営業利益では無く、
粗利を起点に据えて大きくすれば、従業員の報酬を手厚く配分できる余地も生まれる。
東芝も粗利の経営を取り入れてみてはどうか。
(記事一部を抜粋、全文読みたい方は日経新聞11月16日朝刊をご参照下さい。)
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かねてからすごい会社だとみていましたが、
徹底して粗利にこだわり、付加価値を高め、顧客に満足してもらい、十分な利益を取る、
メーカーの王道を行く会社だと認識を新たにしました。
東芝とキーエンスの従業員、どちらが幸せか議論の分かれるところでしょうが、
私は、仕事は厳しいが自己成長が実感でき、十分な報酬を受け取れる会社が幸せだと思います。
高い報酬は天から降ってきません。
高い粗利率を実現する高付加価値製品、それを顧客に密着することで生み出していく
従業員の稼ぐ力があるから実現できるのです。
キーエンスの営業マンのあり方、製品企画部門のあり方、社内情報共有のあり方、
組織支援の仕組み、モチベーションアップなど、
高収益JEIになるために、各部門でじっくり考えてみます。
今年もありがとうございます。
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株式会社JEI
山之口良子

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