1962年創業の信頼と実績、国産初の電気錠・電気錠制御盤メーカー。設計・開発・施工・修理・保守まで一貫対応。

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ハードワークで自分の壁を越える

少しずつ暖かくなり、梅と桜が同時に楽しめそうな季節となりました。今月は日本電産会長 永守重信氏京都市ベンチャー企業講演会 今、ベンチャー企業家に伝えたいこと について書きます。

私は小学校四年生の時モーターづくりの実習で一等賞を取り、自分の天職はモーターづくりだと悟りました。学生時代は特待生になり、六年間のサラリーマン生活を送り、入社早々に起業家を目指し、資本金二千万円(現在では二億円)をためるため基本給とボーナスをあてました。
生活費は残業手当だけでまかない、安い下宿に住み、風呂は一週間おき、洋服も着た切り雀、三十五才までに二千万円貯める計画でした。
ところが思いがけない事に、二十八才の時、毎月千円の積立金で会社の株の配当金一千万円が入り、わずか七年で小型モーター製造会社の日本電産を創業することができました。
創業時は私も従業員三人もニ十代で工場兼自宅でした。営業先の門前払いは日常茶飯事、誰も相手にしてくれないので、日本での事業を諦め、思い切って渡米しました。
米国の世界的な化学電気素材メーカー3Mへの売り込みで、先方が我々に対して何を貢献してくれるのか、と問われたので、「小ロット短納期」をアピールし、取引がスタートしました。
こんな小さなモーターが出来たのかと驚かれました。
更に五百万ドルの注文をする上で工場を視察したいと言われるので、自宅兼工場を見せるわけにも行かず、一計を案じました。京都観光を優先し、工場を見せる時間を無くしてしまおうという目論見で、一行は満喫して納得して帰国しました。
経営が軌道に乗りIBMから二千万ドルの注文も来ました。ある大手企業が社員百名の企業なら取引すると言うので、当時社員五十名だったので、部長一行が訪れた際、社員に髭をつけさせたり白衣を着せたりして変装させ百名在籍しているように見せかけたのです。おかげで取引が始まりました。
当時のその部長が社長になり懇談した際、社長はその時の細工を見抜いていたと打ち明けられました。日本電産さんの何とかしたいとの熱意に負け、取引条件は関係無く稟議を通しました、と話してくださいました。
今のベンチャー企業は恵まれていますが、環境が良すぎると大きな企業に育たないし物事がうまく行きません。ベンチャーはピストルで例えると、弾が一個しか無いため、一発で相手を倒さないと相手の弾に当たります。私はベンチャー企業家に対し、製品に対する技術的なことは一切聞きません。
出退社時間や土日は休んでいるか否かを問います。会社を立ち上げてからはせめて十年は死に物狂いで働くべきです。少し成功するとすぐに遊ぶか浪費をします。
勝利の方程式は、できないものをできる、つまり不可能を可能にすることです。たとえ出来なくても熱意から入れば競争相手よりもっと良いものを作り出すことができるからです。
一流大学出身者はできない理由を証明しようとしますがこれは大きな間違いです。
当社は二千二十年には残業ゼロを実現します。それは今の当社が一兆円企業だから可能なことです。
生産性をいかに上げていくかが焦点です。中小ベンチャー企業が残業ゼロにすれば倒産してしまいます。
アメリカ、ドイツ、フランスなどのベンチャー企業は猛烈に働いています。起業して定時、土日休みではつぶれてしまいます。
人の倍働く・・・企業家のハードワークこそがベンチャー成功の秘訣です。ベンチャー企業は技術者を重んじますが、少々の技術力では通用しません。
安い、サービスの良さ、短納期、この三点が重要です。ベンチャー企業に伝えたいことは、過信もいけないし卑下も良くありません。チャンスは昔よりも遙かに豊富です。

 あの日本電産の正面玄関には創業時のプレハブ工場がそのまま展示されています。初心忘れるべからずという戒めとともに、ハードワークの原点を大切にする社長の心がこもっています。弊社の創業時の堺工場を思い出します。民家の納屋を改装したもので、もっと粗末な工場でした。ベンチャー成功の秘訣は人の倍働く、いまこんな事を叫ぶと、時代錯誤だと言われそうですが、特に若い方にはしっかり聞いて欲しいです。人生には、何もかも差し置いて、何かに集中する時期が必要です。社会に出て間が無い、新しい仕事についた、などよい機会です。打ち込めば自分に返ってきます。程々だと程々しか返ってきません。私は皆さんに心震えるような体験を、仕事を通じてしてほしい。恐ろしく上司やお客様に叱られたり、大きな失敗したり、メチャ落ち込んだりする、なんとかしよう、能力や技能を上げようと努力する、スパイラルアップする、次はうまく行く、もっとうまく行ってお客様に喜んでもらおうと更に自分の力を磨く、この繰り返しが人生を、仕事を豊かにしていきます。百才過ぎたら程々でいいじゃないですか。でも、今、現役で働いている人達、ハードワークで自分の壁を越えてみませんか。しっかり働いたら、オフでの楽しみが倍増しますよ。今月もありがとうございます。
 
日本電子工業株式会社
山之口良子

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