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事業の成否は企業の格よりも創造性

2020年11月27日 [ 社長コラム ]


急に秋が深まり、年末の足音に少々気ぜわしいこの頃ですが、
第一四半期を終えて、しっかりと一年の計を見直しておられる事と思います。

今月は、日経新聞「私の履歴書」KDDI相談役 小野寺正氏、
事業の成否は企業規模にあらず、について書きます。
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十月から一一月にかけて、KDDI小野寺氏の
「私の履歴書」連載が日経新聞に掲載されていました。
連載の中に何度も稲盛和夫塾長のお話が出てきました。
ご存じのようにKDDIの創業者は京セラ創業者でもある稲盛和夫塾長です。
KDDI設立時のお話は稲盛塾長から何度も聞きました。
当時の通信は電電公社(現NTT)に独占されており、
高い通信料金が日本で当たり前だったのです。
京都のセラミック製造企業である京セラが
全く経験の無い通信事業へ乗り出すには社内から大反対がありました。
幸い京セラには厚い内部留保(利益の貯金)があり、
反対を押し切って新分野へ進出したのです。
この時、稲盛塾長は何度も自問したそうです。
「動機善なりや、私心無かりしか」
NTTが独占していた通信料金を下げて自由競争のもと、
多彩な通信サービスを実現して国民の幸福に貢献したい、
決して自分だけが儲ける為では無い、と考えました。
競争相手は国鉄(現JR)、道路公団(現JH)、
トヨタをはじめとする大企業連合、など、
京セラが太刀打ちできる相手ではありませんでした。
アンテナや通信線の敷設も一番不利な場所しかなく、後ろ盾も無く、
孤立無援な状態でKDDIはスタートしたのです。
そこで、小野寺さんが仰ることに、こうしたインフラの有無や
母体企業の格、知名度といった要因は、
結局、事業の成否にほとんど関係なかった。
社員一人ひとりの頑張りや創意工夫、あるいは業界再編などの節目で
経営陣が正しい判断を下せるかどうかと言った要素の方がはるかに重要で、
ほぼ同時に出発した新電電各社はその後大きく明暗を分けた。
企業家精神は今もKDDIにしっかり息づいているが、
他のエスタブリッシュメント系の新電電は
ほとんどが業界再編の海に飲み込まれ、形を失った。
これが競争の恐ろしさであり、面白さでもある。
このお言葉が私達に示唆する事は、事業の成否は、
会社が大きいとか、資金力があるとか、歴史があるとか、
東京大学出身の社員が多いとか、目に見える要素はそう重要では無い、
大切なのは一人一人の社員が
いかにじぶんごとで自分が社会に対して何で貢献できるか、
人・物・金が無くても、知恵を絞り、工夫を重ね、
実行していく気概を持っているかどうかであるという事です。
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京セラも全く畑違いの通信業界へ進出した結果、
セラミック部品メーカーから総合電子部品メーカー、
携帯電話完成品メーカーへ大きく成長して行ったのです。
幸い、JEIには無い無い尽くしの環境が整っています。
あなたの創意工夫、有意注意が
明日の日本のセキュリティ業界を変えていきます。
何も無いから、生み出せる、
そんなJEIで一緒に仕事できる私達は幸せです。
打つ手は無限、日々考えていきましょう。
今月もありがとうございます。

株式会社JEI
山之口良子


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