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開発力

2021年09月28日 [ 社長コラム ]


今月は、致知出版 人生の法則 から、開発力について書きます。
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人生を、仕事を発展させていく上で欠かせない能力それが開発力である。
開発力なしに会社の成長はあり得ない。人生も生気溢れたものにはならない。
それでは開発力を促す要素とは何か。第一に「根気」である。
何があっても止めずに続ける。開発には必ず困難や障害が立ちはだかる。
それでもいやにならずにコツコツと努力することを止めない。
「根気」こそ開発力に不可欠の第一条件である。
本居宣長は松坂の木綿問屋に生まれた。聡明で学を好んだが、商人の子は商人が当時の仕来たり。
十六歳で江戸の木綿商に見習いに行く。だが、一年ともたずに帰ってきた。
心配した母親はなんとか身が立つようにと、十九歳の時に伊勢の紙問屋に養子に出す。
しかし、これも二年後には離縁になった。
次は京都に出て医学を学んだ。商人は向かないと見た母の勧めである。
これはどうにか馴染んだようで、その後の宣長は二十八歳で松阪に戻り、生涯を一医師として過ごした。
なかなか足元が定まらなかった人生。
だが、その陰で宣長が根気よく努力し続けたものがあった。国学の研究である。
そして、三十五年間の努力の末に完成したのが、『古事記伝』四十四巻である。
それはいま、国学の金字塔として私たちに遺されている。
第二は「根気」と対をなすものだが、「熱中」である。
損得を忘れて仕事に熱中する。寝ても覚めてもそのことの中に生きる。
「熱中」こそ開発力を芽吹かせる唯一のものである。
第三に「祈り」である。
折しも五木寛之・稲盛和夫両氏の対談『何のために生きるのか』が十一月に出版される。
それぞれの道を極めたお二人の対談は人生を説き来たり説き去って滋味深い。
その中で稲盛氏が語っている。
昭和四十一年、京セラが年商五億円だった頃である。IBMから一億五千万円の仕事を受注した。
稲盛氏は金額もさることながら、世界のIBMが
中小企業に過ぎない京セラの技術力を評価してくれたことに感激し、奮い立った。
だが、求められる技術水準は高く、難しい仕事だった。いくらやってもうまくいかない。
技術陣は徹夜の作業を続けたが、成功しない。
ある深夜、稲盛氏は激励に工場を回った。すると、一人の若い技術者が
「きょうもうまくいきませんでした」と泣いていた。
稲盛氏は言ったという。「神に祈ったか」。
とことん人事を尽くし、どうにもならない限界に追い込まれる。
そういう自力だけではどうにもならない限界を超えるのに神に祈るような
敬虔な気持ちを持ったのか──そういう意味で言ったという。
人力の限りを尽くしたあとは祈るしかない。
そしてそういう状態になった時に、天地は不思議な力を与えてくれる。
困難な仕事を成し遂げた人には共通して思い当たる体験であろう。
「祈り」こそ開発力の極みである。
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うまく行かないとき、行き詰まった時、大ピンチに陥ったとき、皆さんはどうしますか。
誰かのせいだ、コロナのせいだと他罪的に逃げたくなります。
しかし、そこから何も生まれません、益々苦境に陥ります。
正面から対峙し、考えつくし、あらゆる手を打ち、行動し、それでも駄目だったら
祈る気持ちで強く願う、ここまで物事に真剣に取り組めたら幸せなことです。
大体が途中で投げ出したり、故意に忘れたり、置き去りにしたりして、逃げてしまいます。
ここが人生の分かれ道、厳しい方、しんどい方を選ぶのは勇気が要りますが、
これを繰り返していくと、習い性になり、軽やかに厳しい道を自然と進むようになり、
人間力、突破力が高まります。
自分の人生、周りの方々の人生を幸せに豊かにすることができます。
後は祈るだけ、までとことんやってみませんか。そうすれば神様が手をさしのべてくださいます。
今月もありがとうございます。
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株式会社JEI
山之口良子


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