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トヨタ式模倣の経営学

2021年12月27日 [ 社長コラム ]


いよいよ押し詰まり、一年の締めくくりにかかっておられると思います。
今月は日経新聞九月二八日中山淳史氏「トヨタ式模倣の経営学」について書きます。
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どこから見てもピカピカだったトヨタ自動車に不祥事が続く。
理由はいくつかあろうが、一つは自動車という巨大産業が変わり目を迎え、
トヨタといえども産みの苦しみの中で組織や働き手の心が揺れているということか。
既存事業で成果の刈り取りを全速力で進める一方、
新たな時代の体制づくりに資金と人財を最大限に振り向ける必要に迫られている。
豊田章男社長の言葉
「CASEに向けてイノベーションをさあやれと言っても起こるものでは無い。
まずはイミテーション(模倣)から始めなければだめだ。
次にインプルーブメント(改善)。その上でイノベーションは生まれる」
革新への三段階論だ。
「技術革新とは、すでにあるものとものの新結合」と経済学者のシュンペーターは語ったが、
それを「自分たちにないものの模倣が新結合だ」と言い換えたということだろうか。
いづれにしても豊田の最初のステップが模倣というのは面白い。
何をまねるかと言えば、米GAFAであり、成功するほかのIT企業であることは確かだ。
トヨタと対極にあるNetflixは能力密度、
つまり優秀で創造性に富む人材だけを採用したり、残したりする人事方針、
生き残る人材とは究極の成果主義や上昇志向を楽しめる人々だけ、という現実がある。
工程や規則を重視し、「人は育てるもの」と考える製造業、
とりわけトヨタが全部をまねるのはほぼ不可能であり意味も無かろう。
トヨタのかんばん方式は50年代の米スーパーマーケットの
ものの流れ方とフォード生産システムから考案したものだ。
豊田社長の言う今後の模倣も
「米ITに強さをもたらす本質部分を見つけ、取り込んでいく」との意味だろう。
企業の競争力は氷山のようなもので見える部分だけを模倣しても失敗する。
水面の下はより大きく、深い。
10年20年後のトヨタが模倣の中からどんな競争力を導き出しているか
大企業ほど革新は難しいといわれる中でイノベーションのジレンマを克服する象徴的事例になり、
日本の製造業の刺激になっていればいい。
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巨大企業トヨタはガソリン車から
EV、FCVその他の化石燃料ではない動力で動く車に移行するか、
全く新しい情報企業になるか模索が続いています。
独自の生産方式のトヨタの歴史が模倣の歴史とは意外です。
武道の練達の過程を表した 守、破、離 の守は、師の法形に学ぶという意味ですから、
まず何事もコピーから始まるのです。
革新、イノベーションと聞くと、何か飛び道具的なものやかけ離れたものを連想しますが、
同じものでも、組み合わせを変える、順序を変える、視点を変える、改善する、も革新の入り口です。
まず模倣して色々試行錯誤する、使い勝手やコストを考えて改善する、
それを繰り返す中で新たな発想を加えたものを生み出す、JEIは意識せずにやっていますよね。
この速度を上げることで、さらにお客様に喜んでいただくことができます。
飛び石を打つのが革新では無い、
地道にこつこつ、気づいたら革新していた、そんなJEIになりたいです。
今月もありがとうございます。
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株式会社JEI
山之口良子


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