お酒も飲まないし、痩せてるのに脂肪肝って？

2023年03月07日　[ 健康経営通信 ]

―健康経営プロジェクト通信２７号（2023早春）―

合掌　ＪＥＩは全従業員の物心両面の幸福を実現するため、
健やかに楽しく仕事ができる健康経営を目指しています。
コロナ禍がなかなか収束しない今日この頃ですが、
出張先では一時期は殆ど見なかった外国人旅行者を
結構見かけるようになってきました。
長引くコロナ禍ですが、治療薬も開発されてきており、
ＷＩＴＨコロナでうまくつきあっていくしか無さそうですね。
しかし、罹患しないに越したことはありません。
引き続き感染対策を心がけて下さい。いつもありがとうございます。
さて、日差しが春めいてきました。春はもうすぐそこですね。
今号は脂肪肝のお話しです。ちょっと字数が多いのですが、
ご家族皆さまでお読みください。　結手

―お酒も飲まないし、痩せてるのに脂肪肝って？―

今号は隠れ脂肪肝のお話しです。
（NHKスペシャルやあさイチなどから引用）
肝臓に中性脂肪が蓄積して起こる脂肪肝。医師の間ですら
「たかが脂肪肝。大酒飲みだけの問題で、原因となるお酒を控えれば大丈夫」
と甘く見られてきました。しかし近年、その常識が覆されつつあります。
アルコールを原因としない「非アルコール性脂肪肝」が急増し、
人間ドック受診者の１／３に脂肪肝の疑いがあることが判明。
糖質を多く摂取すると、肝臓は糖を脂肪に変換する能力が落ちてきます。
その結果質の悪い脂肪が多く生産され、
細胞は質の悪い脂肪の受け入れを拒否します。
そうなると行き場のない、質の悪い脂肪分が肝臓に蓄積します。
その働きを利用したのがフォアグラ（ガチョウの脂肪肝）です。
男性は20歳くらいから脂肪肝になることが多いのですが、
女性は閉経から一気に進むことが多いそうです。
肝臓に脂肪が溜まるのを、女性ホルモンのエストロゲンが
抑えてくれていますが、そのエストロゲンが閉経によって
少なくなると、どんどん脂肪が溜まるようになってしまいます。
脂肪肝がやっかいなのは、自覚症状がなく治療薬もまだないことです。
唯一できるのは、少しでも早く自らの『隠れ脂肪肝』に気づき、
取り返しがつかなくなる前に対策することです。
血液検査でもわからないことが多いのですが、エコー検査で発見できます。

●脂肪肝対策その１：食事
最近の研究で、大豆タンパク質に脂肪肝を改善する
特別な効果があることがわかりました。
東京大学 農学部教授 佐藤隆一郎さんの研究によるものです。
大豆タンパク質は、お腹が空いていなくても、
エネルギーが足りないという伝達物質を脳に与えます。
すると脳はエネルギーを作れ！と肝臓に命令するので、
肝臓で中性脂肪がエネルギーに替えられるのだそうです。
佐藤さんによると、効果が期待できるのは、一日当たり大豆70g 。
豆腐なら1丁300g、納豆なら3パックです。
ちょっと意外ですが、果物を一日200g 以上摂取する人は
脂肪肝になりやすいと言われています。
果糖は肝臓でしか分解されないため、肝臓に負担がかかるのです。

●脂肪肝対策その２：運動
脂肪肝に効果があるのは、スクワットとウォーキング
の組み合わせです。（筋トレと有酸素運動）
さらに、スクワットを先にやるとより効果があります。
先ずはスクワットを10回くらい行い、その後10分くらい歩くと良いそうです。
スクワットなどで筋肉が収縮すると、脂肪をエネルギーに変えろという命令が、
全身に送られます。（マイオカインというホルモン）
すると、肝臓では中性脂肪をエネルギーに変えるスイッチが入ります。
一旦スイッチが入ると、ウォーキング程度の軽い運動でも
スイッチが入り続けるので、脂肪を燃やすことができるんです。
スクワットしてもすぐに有酸素運動をしないとスイッチが切れてしまうので、
5分以内をめどに歩くなどしてください。
前号にも書きましたが、予防には一番太い筋肉（大腿四頭筋)を
使うことが良さそうです。　　さあ早速やってみましょう！