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立場にかかわらず行動を

2023年09月28日 [ 社長コラム ]


酷暑が続きますが、季節は確実に進み
秋の気配が感じられるこの頃です。
今月は日経新聞8月17日私のリーダー論、
国境なき医師団(MSF)日本事務局長
村田慎二郎氏「立場にかかわらず行動を」 
について書きます。
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紛争地などで医療、人道支援を手がける国際
的な非政府組織「国境なき医師団」。日本事
務局長を務める村田氏は10年以上を現場で過
ごし2012年には派遣国の全プロジェクトを指
揮する活動責任者に日本人で初めて就任した。
一旦は民間企業に就職したが、このままでい
いのだろうかと思うようになり、MSFの海
外派遣スタッフとして登録したのが人道支援
への最初の一歩でした。MSFは医者や看護
師だけの組織と思われがちですが、私のよう
な非医療スタッフが約半数を占めています。
活動責任者はこれまで欧州の人が多く、日本
人は初めてということで信頼を得るまでに数
ヶ月かかりました。メンバーとよく1対1で話
し、このポジションにつく人には何を期待し
ているかを聞き取り、理解しようと努力して
きました。紛争地ではこれから何をしないと
いけないのかという明確な決断を求められま
す。私はメンバーに何を期待し、逆に彼らは
私に何を期待するのかを意識してきました。
シリアでの活動責任者のとき、トルコとの国
境沿いの病院で砲撃が続き、閉じれば助かる
はずの命が助からなくなるかもしれない、続
ければスタッフに危険が及ぶかもしれない、
悩んでいた。メンバーから電話で閉じるも続
けるもメンバーは慎二郎に従うと言われまし
た。言葉の重みに道ばたにしゃがみ込んでし
まい、立てなかった。結果、3週間閉鎖、そ
の間に巨大な土嚢壁を作り上げました。現地
スタッフ海外派遣スタッフ合計120名が全員
残ると言ってくれたときは本当にうれしかっ
たです。最終的に決断したのは私ですが、折
衷案は皆で話し合った成果でした。内戦犠牲
者に自分たちが医療人道支援を届けるのだ、
という目標が120名を超えるチームで共有で
きたのがうまくいった秘訣だったと思います。
どの組織でも、目標やゴールが共有できてい
ないと危機は乗り越えられません。私はリー
ダーシップはポジションではなくアクション
であると考えています。リーダーが常に正し
い決断ができるとは限りません。メンバーは
黙ってついて行くのかこのままでは組織が沈
んでしまうとアクションをとるのかという選
択を迫られます。アクションをとること自体
がリーダーシップを発揮することだと考えま
す。必ずしもリーダーが発揮するものでもな
いと思います。私は拠点を残すことを決断し、
他の人は人道支援を続けるというアクション
をとってくれました。上からと下からのリー
ダーシップがうまくかみ合った好事例だと思
っています。
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JEIもかねてから国境なき医師団を応援し
ています。災害や紛争が起きると、すぐに現
地に入るMSFがよくメディアでも取り上げ
られています。自らの危険を顧みず、現地で
人命救助に奔走する姿に心打たれます。紛争
地でのことが書かれていますが、これは企業
活動にも当てはまります。リーダーとメンバ
ーがよく1対1で話し、こちらが何を期待し相
手は私に何を期待するのかを意識する、まず
考えていることをお互いに知り合う第一歩で
す。目標やゴールが共有できていないと危機
は乗り越えられない、企業活動も同じです。
日々様々なことが起きます。何もない日はあ
りません。ここで目標やゴールがチームで共
有できていたら、理念に照らし、どう行動し
たら良いか、自分は何ができるかを考えて行
動できます。リーダーからの指示が???な
ら、堂々と考えを述べて話し合う、チームに
とってよりよい方向を探る、黙って言われた
通りにするのが仕事ではありません。???
はよりよい結果への入り口です。立場にかか
わらず行動を!上司から、あなたから、こう
するの最善解を作り上げて行きましょう。
今月もありがとうございます。
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株式会社JEI
山之口良子


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