ＡＩが試す「人である意味」

2023年11月28日　[ 社長コラム ]

季節の移り変わりは速く、今年もあと一ヶ月と
なりました。今月は日経新聞、ＡＩが試す「人
である意味」ハーバード大学教授 マイケル・
サンデル氏 について書きます。
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ＡＩが高度な技術的テーマでそれが規制の課題に
なっている。しかし技術を最もわかっているのは
テック企業だと単純に言うべきではない。民主
社会の一市民として議論に加わる上で専門知識を
持つプログラマである必要はない。専門知識が
無くても人々はアルゴリズムが偏ったデータに
基づいているかもしれない、どうあるべきかと
議論ができる。真の問題は計算能力や予測する力
といった知能でＡＩが人間を超えるかどうかでは
無い。ＡＩによって私たちが現実と仮想の区別を
失うかどうかだ。手のひらの中の画面が人間関係
やコミュニケーションの中心になっていると人々
のつながりは単にバーチャルなものだと思い込み
がちだ。だが実際は人間であることの意味は生身
の現実の人間の存在にある。今ここに居る人間と
一緒に居て相手を思いやりコミュニケーションを
取ると言うことだ。あなたはアバターを愛せるか。
私たちが重要なことに注意を向ける能力を失い、
ＳＮＳやプラットフォームの虜になるのが真に
危険なことだ。注意や関心を操作されてしまえば、
人間の自由の大切な部分を失うことになる。何が
重要で何に価値があるのかを自分で考えて注意を
向けることは個人が自分の意思で選択する能力と
深く関係するからだ。
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生成ＡＩが広がると、人間の仕事がなくなるの
ではないか、ＡＩ業界だけが儲かって他の産業
は未来がないのではないか、といった論調をよく
聞きます。ＡＩをツールとして使いこなす産業、
会社が伸びていくのです。ＡＩが儲かるわけで
はありません。ただ使いこなすだけでなく、広い
人文科学の知識や高い倫理観、深い人生観を持つ
人、企業が使いこなして素晴らしいアウトプット
を得るのです。ツールを使うのは人間です。
インプットするのは、キーワードを入れるのは
人間です。これから情報の真贋を見極める、その
上で判断する力はますます重要になります。ＡＩ
から導き出した答えや文章は瞬時に出てきますが
それらを吟味する習慣をつけましょう。立ち止ま
って考えよう。あなたの脳を駆使して、あなたの
知恵を反映させましょう。使わないと退化して
しまいます。うそや悪意に満ちた本当を装った
偽情報がそこかしこにあります。どのように技術
を最良の形で使うか、が問われます。
今月もありがとうございます。
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株式会社ＪＥＩ
山之口良子