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Z世代が直面する 「やさしさという残酷」

2024年01月26日 [ 社長コラム ]


新年明けて一月が経ちます。今月は
現代メディア記事、イチローも警鐘を鳴らした
「大人に叱ってもらえない」Z世代が直面する
「やさしさという残酷」について書きます。
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『今の時代、指導する側が厳しくできなくなって
何年くらいなるかな。2020 年智弁和歌山の指導に
行った時、中谷監督も厳しくするのはなかなか難しい
と言っていた。高校生たちに自分たちに厳しくして
自分たちでうまくなれって、酷なことなんだけど、
でも今そうなっちゃっているからね。でも自分たちで
厳しくするしか無いんですよ。ある時代までは遊んで
いても監督コーチが厳しいからできないやつがある
ところまでは上がってこられた。
今は全然できない子は上げてもらえない。
それ自分でやらなきゃ。なかなかこれは大変』と
様変わりした現代では、選手がより自身を律する
ことが求められる過酷さを指摘した。
スポーツをまるで修行のような心身修練の機会と
するのでは無く、娯楽としてエンジョイすることを
主眼にする取り組みは近年高く評価されている。
軍隊のごとく厳しくしごく過酷な旧来の指導法は
時代遅れの悪習として否定的に語られる。イチローは
これに賛同していない。子供たちにとっては酷な
ことと評している。一見、やさしさをまとっては
いるが、同時に若者たちに剥き出しの自己責任を
課していることと表裏一体だからだ。ある時代
までは自分を律することができない人であっても、
近くにはきっと厳しい大人(先輩)がいて、
その人の自堕落さや怠け癖をしばいてくれていた。
だからそれなりのクオリティに仕上がることが
できていた。だが、現在は甘えや怠けを容赦なく
指弾する「厳しい大人」をやってくれるような人が
若者の周囲には居なくなってしまった。部活動に
限らず、一般企業の教育にも共通した問題だ。
今や上司が部下に厳しい指導をしようも、
ハラスメントとして告発されてしまうリスクが
高いし、辞められてしまうのは死活問題になる。
なので指導者側も自分に厳しくできない人は
表面的にやさしく遇されやすくなって快適な
日々を送ることができるが、タフな人に
経験値や成長度で大きな差をつけられてしまう。
厳しい大人とは若者を一定のラインまで引き
上げることを責任を持って保証してくれる人
でもあった。今の時代それを排除してきたことに
よって厳しい大人によって高みに上がってこれる
保証が完全に自己責任になってしまった。結果
として勝ち組はライバルが減って取り分が大きく
なる、負け組になると救済の論理は無くあっさり
自己責任として突き放される。厳しい大人がいなく
なった今、やさしい大人には事欠かない。それは
指導責任を負わなくて済むからこそのやさしさ、
であると心得なければならない。言うなれば無責任に
由来するやさしさだ。本当に残念なことだが今の
若い人が厳しい大人に出会える確率はものすごい
勢いで低下していると言わざるを得ない。
出会えたとしたら本当にラッキー、人生を変える
出会いになる可能性は大いにある。苦労も多いし
自分の自由な時間も減ってしまうかもしれないが、
絶対にその人を手放すべきでは無い。若者たちは
がむしゃらに努力する自分と自分を厳しく指導する
自分というように、さながらプレーヤーと監督を
一人二役こなさなければ、この時代のポジティブな
方向の流れには決して乗って行けないのだ。
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大人に叱ってもらえないZ世代とありますが、
Z世代だけではなく、全世代にいえることです。
厳しい大人が激減して絶滅危惧種になっている現代、
無責任なやさしさは本当に残酷です。その人が
どうなってもいいのですから。皆やさしいから
私はできているではなく、見捨てられているのです。
厳しい大人はまだまだ居ます。人間ですから妥協したり、
疑問を抱く指示や指導もあるかもしれません。
口べたで説明不足でわからないこともあるでしょう。
そこはこちらから引き出しましょう。
厳しい大人とは、信念と愛を持って
人に接することができる人です。
細かいことを色々言うのも、皆さんを愛しているから、
感謝しているから、大切に思っているからです。
幸せになって欲しいからです。耳に痛くても
上司・先輩からの言葉はしっかり聞いてください。
今月もありがとうございます。
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株式会社JEI
山之口良子


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