最も問題が解決しない考え方
2024年07月26日 [ 社長コラム ]
今月は致知から岸良裕司氏
(ゴールドラット・コンサルティング日本代表)
「最も問題が解決しない考え方」について書きます。
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京セラ在籍時、稲盛和夫さんは
「私にもできるのだから皆にもできる」と
常日頃語っていた。だが、僕は新入社員の頃、
自分が稲盛さんのような凄い人になれるとは
到底思えなかった。
でもある時、稲盛さんのような偉大な人が
存在しているからには、必ず何かの理由が
あるはずだと考えるようになった。
要するに「あの人だからできる」という
考え方をやめたのである。
「あの人だからできる」と定義すると、
学びがそこで止まってしまうからだ。
大好きだった京セラを飛び出したのは43歳。
現在様々な赤字企業や問題を抱えた組織の
経営コンサルティングをさせてもらっている。
相談の中身はそれぞれに異なるが、
何か問題があって、ずっと解決しない時には
必ず一つの共通した症状がある。
それは「人のせいにする」ということだ。
「あそこの会社は力があるから」
「うちには人材がいないから」といったように
「○○のせいだ」という言葉が
必ずどこかに出ている。
そこでいつも僕は同じ質問をする。
「人のせいにして問題は解決しますか」
世界中の誰に尋ねても「しない」と
口を揃えて答える。にも拘わらず、
我われは人のせいにしがちで、その結果、
問題を放置してしまう。見方を変えれば、
その症状があったとしたら、
そこに改善のチャンスがあるということだ。
稲盛さんは講話の中で
「宇宙は常に進化発展している。
そこに心を委ねるならば、
京セラも未来永劫発展する」
と我われに語られた。
僕も曲がりなりに50年以上の人生を生きてきて、
確かにそうではないかと思う。
世の中はよき方向へ向かっている。それなのに、
その妨げになるものがあるとすれば、
それは我われの持つ、
最も非生産的で問題が解決しない考え方、
「人のせいにする」ということではないだろうか。
かつての僕がそうだったように、
自分の思うような仕事や部署に就けず、
悶々としている人は少なくないだろう。
だが仕事というものは
「自分がいたら助かる」という部分を
見つけるところから始まるのだと思う。
そしてそれは必ず見つけられる。
職場には必ず困っていることがあるからだ。
会社が自分を雇ってくれた理由とは何か。
それを自らに問うところに
きっと新しい扉が開かれている。
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人のせいにすると一時は自分の心の
安寧が得られますが、次の瞬間から
いやーな気持ちがわいてきて、
負の無限ループに落ちたような
感覚になります。
自分が自分の人生を生きているのでは無く、
人のせいにすると人が私の人生の主役になり、
人が私の人生を乗っ取ることになります。
益々いやーな気分で永久に解決しない
ぐるぐる同じところを回ることになってしまい、
私の人生の主役の私はどこにいってしまったのか
わからなくなります。
元は自分、試しに考えてみましょう。
どんなに困ったことも、
私のせいじゃないということも、
元は自分だと思うと、自分ごとに捉えられて、
何か解決する手段、展開が見えてくるものです。
人生の主役は自分、で生きて欲しいです。
人のせいにしたくなったら、
元は自分と唱えてみてください。
あなたの人生必ず明るい方向へ行きます。
稲盛塾長が仰るように、
宇宙は生成発展するようにできている、
あなたがこのままで良いととどまりたくても、
良い方向へ宇宙は流れていくのですと。
その流れに逆らわず、ご一緒に幸せになりましょう。
今月もありがとうございます。
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株式会社JEI
山之口良子