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強いロボット、弱いロボット

2025年02月28日 [ 社長コラム ]


一年で一番寒い時期となり、
ご自身の健康管理に余念の無きことと存じます。
今月は日経新聞11月オピニオン欄
「強いロボット、弱いロボット」
について書きます。
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書店で思わず手に取ったのは
「弱いロボットから考える」という本だった。
自分だけでは作業が完結できない掃除ロボット、
子供の読み聞かせ中に
「次どうだっけ?」と
話を忘れてしまうロボット、
出てくるのは不完全で頼りない機械ばかりだが、
けなげでほほえましい。
著者、豊橋技術科学大学、岡田教授は
「AIがなんでもできてしまえば、
人間にはすることがなくなる。
人間が機械を補完できるようにプログラムし
両者が緩く依存し合う関係こそが
社会をしなやかに保つ秘訣」と書く。
米国の空気感は全く逆かもしれない。
ストロングマンの大統領が
スーパーマン起業家イーロンマスク氏と組み、
様々な生成AIを完璧に鍛える。
マスク氏は「生成AIがまもなく
車やロボットという身体を獲得する」
と語っている。
AI学習に使う世界の設備投資額は
2025年に2887億ドルに達し、
人類を月に送り込んだ米アポロ計画への
累積投資額を超えるという。
AI用データセンターの数では
米国は世界の半分を握る。
2位の中国も強いロボットを指向するだろう。
得意の電気自動車(EV)に
車のAI革命を明言したメーカーが複数ある。
気がつけばBYDは販売台数を
5年で10倍に増やし、
日産やホンダを追い抜く勢いだ。
強いロボットが万能で、永続的な存在なのかは
わからない。
産業競争力を牽引することは間違いない。
日本にも強いロボットが必要だ。
ではその次が現れないのはなぜか。
弱いロボットを作っていた頃の
好奇心や冒険心を忘れている可能性がある。
ホンダやソニーの創業時代は
身の回りのあり合わせや払い下げ物資までを
活用して強いモノを造り上げていた。
足りない状況をむしろ味方につける
「ブリコラージュ」
という文化人類学の考え方に沿うのだそうだ。
競争から脱落しないためにも、
弱かった時代の精神をさかのぼるのも一手だ。
次に来る時代の価値観を先取りし、
米中に負けない日本らしい
強いロボットを見つける時だろう。
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ロボットというと私の世代は
鉄腕アトムや鉄人28号の印象です。
今や日本の工場現場にロボットは
欠かせないものになり
ファミレスの料理をロボットが運んできたりと
すっかり生活に溶け込んでいます。
まだまだ単機能のロボットが多いですが、
AI搭載で、もっと複雑な込み入ったことが
できるようになっていくでしょう。
ますます、人間だからできることと
人間にしかできないこと、を
人間は求められるようになります。
自分の頭で考えて行動することが求められます。
いまやスマホであらゆる情報が手に入る。
しかし、それらを結びつけ、自らの考察を加えて
1+1=∞にするのは人間です。
またそれをしないと人間の存在価値がありません。
ダイソー創業者が
「恵まれない幸せ」とも言われました。
まさにAIの時代もこれです。
弱かった頃の精神、無ければ無いで工夫する
人の知恵も借りる。
これらは人と人だからこそできることです。
資源もモノも乏しい日本らしいブリコラージュ、
あなたならどう取り組みますか。
冒険心あふれる製品やサービスを考えてみましょう。
きっと優れたモノができあがります。
お客様にもっと喜んでいただきましょう。
今月もありがとうございます。
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株式会社JEI
山之口良子


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